コンテンツ力を活かす!インバウンド・マーケティングの運用

 

インバウンド・マーケティングの本分は、やはり自社のメディア戦略により潜在的な顧客を惹きつけ、パイプラインへと誘導することにあるでしょう。
高度情報化社会の到来により、広告に莫大な資金を投じずとも、届くべき相手に届けることが可能になったのです。

本記事では、インバウンド戦略を支えるコンテンツマーケティング、SEO、ソーシャルメディア戦略について、それぞれのカギとなる要素を紹介します。

 

コンテンツマーケティング

 

有益で魅力的なコンテンツは、軸をオーガニック検索による流入か広告にするかにかかわらず、インバウンド・マーケティングが成功するための基盤になります。
コンテンツは、時間とともに成長し、ユーザー、つまり潜在的顧客に届く可能性を高めます。

また、良質なコンテンツを体験したユーザーは、ブランドに対する信頼を抱くようにもなるでしょう。
信頼を築く鍵は、ソリューションを提供する前に、顧客に自社ブランドを”理解”してもらうことです。
ユーザーが抱える課題をどのように解決し、希望をどのように叶えるかを理解してもらうコンテンツを示すことに、コンテンツマーケティングの神髄があるのです。

コンテンツにはブログ記事、電子資料、インフォグラフィック、Webセミナー、スライド資料、動画など、多くの形式があります。
ここで、どの形式にも共通する、優れたコンテンツを作成するための指針を示しましょう。

 

ペルソナを作る

ターゲットとしたい顧客は誰ですか? 彼らはさまざまな業界から来ていますか?興味・関心はどこに向いていますか?
ペルソナとは、顧客の仮想的なプロフィールを指します。
顧客ごとにペルソナを作成することで、チームは明確な志向を持ったコンテンツを開発することができます。
想定される顧客のパターンに応じて、必要な数のペルソナを開発しましょう。
ペルソナを作成するために必要な情報を入手するには、現在の顧客情報や、営業、カスタマーサービスチームなど他部署との情報共有が欠かせません。

購入フェーズへの導線設計

ペルソナを作成したら、購入フェーズへの導線を作成します。
顧客ライフサイクルの各段階を理解することで、どの局面にユーザーが位置するかにかかわらず、有用なコンテンツを作ることができるでしょう。
バイヤーを、ファネルの上部から下部へとゆっくりと誘導できれば、成功といえます。

ブランドボイスの開発

自社のブランドについて、どのように伝えるか自省し、表現方法を考えること―
これがブランドボイスの開発です。
ポイントは、テンプレート等、ブランドボイス作成のガイドラインを共有し、すべてのチャネルにおいてブランドボイスの一貫性を維持することにあります。
ブランドボイスの表現方法は自社の性質、文体、ビジョンを考慮して選択しましょう。
特に惹きつけたいユーザーにとって、最も魅力的に響く”声”を考えるのです。

メディアを選ぶ

コンテンツを届けるためのメディアについて、多様な選択肢を無駄なく活用しましょう。
ホワイトペーパーや電子ブック、SNS、動画、ブログ…
メディアそれ自体の特性を知悉するのみならず、それぞれどの顧客ライフサイクルに有効であるか、検討する必要があります。
また、コンテンツの内容ばかりではなく、デザインにも目を向けるべきです。
優れたデザインは、ユーザーを惹きつけるコンテンツマーケティングの重要な部分です。

 

クリエイティブなコンテンツを支える3つのR

全てのコンテンツに等しく熱量を持たせるのは難しいでしょう。
時間の経過とともに、鮮度が落ちてしまうのもある程度は仕方のないことです。
とはいえ、作成したコンテンツを死蔵してしまうわけにもいきません。
以下に示す3つのRが、コンテンツをよみがえらせるヒントになります。

 

再編成(Reorganize):

分量の多いコンテンツをブログ投稿、インフォグラフィック、スライド資料など小規模のコンテンツに小分けする

書き直し(Rewrite):

時勢に遅れたコンテンツを洗い出し、有用な内容があれば情報をアップデートして書き直す

デザインの一新(Refresh Design):

デザインを時流に合わせる

 

SEO対策

 

SEOの最適化は、多くのWebマーケターを常に悩ませる課題ではないでしょうか。
検索エンジンの表示結果が上位にあることは、言うまでもなく多くのユーザーにアクセスしてもらうための必須条件です。
最も基本的なSEOは、Webを巡回するボットがよりよく理解できるようにWebサイトのコンテンツを整理することです。
とはいえ、検索エンジンによりよく評価してもらうための指標は実は明らかになっておらず、有効と思われる条件のいくつかを地道に満たしていかなければなりません。
現在、有効とされている指標は以下の通りです。

 

有用なコンテンツ

検索エンジンのアルゴリズムが進化するのにあわせて、高品質かつユニークなコンテンツが評価を得られる傾向にあります。
ユーザーにとって役に立ち、共有する価値のあるコンテンツを作成しましょう。
画像やその他の視覚的要素が、Google画像のような画像ベースの検索エンジンに評価されることもあります。

キーワード

最もコンバージョンにつながる可能性が高いキーワードを見つけましょう。
人気キーワードは高いコンバージョンを望めるとしても、競合が多く、検索上位に食い込むことが難しいかもしれません。
一方、競合の少ないキーワードは、コンバージョンにつながりにくい傾向にあるとも考えられます。
このようなトレードオフを意識しながらキーワードを選定し、一貫した内容のコンテンツに組み込む必要があります。

オンページSEO

ページタイトル、見出し、URL構造、メタ記述など、アルゴリズムの評価に関わる箇所にキーワードを配置しましょう。
一方で、コンテンツに対して無暗にキーワードを詰め込むことはNGです。
また、ページの読み込み速度もランキングに影響します。

リンク

外部サイトからリンクを得ているサイトは検索エンジンから評価されます。
特に、業界内で影響力の高いサイトからリンクを得ることで、コンバージョン率とSEO両方にいい影響を与えることができるでしょう。

 

ソーシャルメディア/ブランドボイス

 

ソーシャルメディアはコンテンツを広める上で有効な手段です。
ユーザーとブランドの双方向コミュニケーションを実現することで、ブランドの認知や理解を促進することができます。
ソーシャルメディアの特性を見誤り、営業活動になってしまうとユーザーは離れてしまいます。
以下の項目を満たすメディア運用を目指しましょう。

ユーザーを知る

ターゲットにするユーザーと、メディアごとのユーザーの傾向を理解しましょう。
Facebook、LinkedIn、Twitter、Google+、Pinterest、Slideshare、Tumblr、Instagram…
大手ソーシャルメディアごとにユーザーの属性は分かれます。
また、提供するコンテンツの性質もチューニングする必要があります。
たとえば、ファネル上位のユーザー向けにエンタメ性の高い動画を投稿する場合はFacebook、データに焦点を当てたレポートはLinkedInを活用するなど、メディアの得意分野を考慮するのです。

価値を提供し、会話を続ける

プロモーションは最低限に抑え、ユーザーとの対話を重視しましょう。
8:2ルールを念頭に置いてください。
プロモーションにあてるべきコンテンツはわずか20%。 他の80%のコンテンツは、面白く、ユーザーと交流ができ、シェアされやすいコンテンツであるべきです。
また、ソーシャルメディア上では、他社との交流も有効活用しましょう。

ペイドメディア

ペイドメディアはソーシャルメディアの施策と相互に良い影響を与える関係にあります。
大手ソーシャルメディアへのプロモーション掲載に終始せず、精確なターゲット設定に基づいた広告表示を行い、適切なユーザーにコンテンツを届けます。
ペイドメディアを利用する際は、払うコストに見合った分、顧客の情報が得られているか確認したくなるものです。
そのような場合には、特定のフォームから自社リンクへとアクセス可能なCTA(Call to Action)の設置を検討すると良いでしょう。

コンバージョン

 

マーケティングにおいて重要な指標となるコンバージョン率―
ユーザーがリードとなり、リードがパイプラインへとつながるようにするため、顧客の購買意欲を阻害しない導線を設計する必要があります。

 

CTA(Call to Action)

CTAは、訪問ユーザーにコンテンツのダウンロード、デモの申し込み、または営業担当者とのチャットを促す手法です。
導入の際には、コンバージョン率に大きく影響する配置とデザインに注力しましょう。

フォーム

CTAの中でも、フォームの設計はコンバージョン率にとって重要です。
一般的に、入力項目数は5つより少なく設定するとコンバージョン率に良い影響を与えます。
詳細な情報を入手したい気持ちを抑え、ユーザーの行動を阻害しないフォーム設計をこころがけましょう。

ユーザビリティ

Webサイトにおいて、意図した導線が機能しているか。ユーザーフレンドリーなUI設計になっているか。
ヒートマップなどのアクセス解析ツールを用いてコンバージョンにつながるコンテンツの配置を考える必要があります。


 

インバウンド・マーケティングを構成する自社コンテンツと、それぞれの戦略について取り上げました。
何よりもまず良質なコンテンツを届ける、ユーザーとの対話をこころがけるといったことが、あらゆるメディア戦略の要となることは間違いありません。
マーケティング担当者は、これらを常に念頭に置く必要があるでしょう。

 

次回はコンテンツを支援する戦略、ペイドメディアやマーケティングオートメーションについてまとめます。